犬小屋の世界は、株式会社クリエイターズ・ドットコムのプロデュースの元、マクセルのギガ・ミュージアムにて公開されました。なにしろ思い入れの深いものなので、もう一度製作時を振り返って、あれこれと書き綴ってみようと思います。

いつも犬小屋と鎖に繋がれた飼い犬の目をみると、なぜか切なくなってきます。なんというか、自分達の境遇を悟りきっている(?)かのような。そんな犬たちの心を自由に解放できる話を、作りたいと思っていました。

犬小屋が空を飛ぶ...という話ですが、まず3話構成の中で、犬小屋で空を飛ぶまでの過程をかかなければ始まりません。「現実の中の非現実」を大切にしようと思っていたので、実はロボットだったとか、魔法の力を借りて..。というのはちょっと現実ばなれしすぎの感もあるので、宇宙からの使者がやってくる..という設定としました。今ではもう少しあの登場シーンは、抽象的なものにすればよかったと思うのですが。

タイトルでもいろいろと悩みました。最終的に自分の中での流れのトーンは頭の中にあったので、このタイトルにさせていただいたのですが、その後他のサイトでも犬小屋の世界さんというものがあって、驚きました..。

進行に関して

この話を見て勘付いた人もいると思うのですが、せっかくなので映画のパロデイ的な要素を入れてみようと思っていました。 第1話の宇宙船..は「未知との遭遇」で、あのメロディもきっと見た人ならピンと来ると思います。第2話ではジョーズ、第3話..もスターウォーズのデス・スター突入シーンとあともう一つ...はすぐわかると思います。途中ぽんたの回想シーンのようなものが挿入されますが、あれは「風の谷のナウシカ」であった王蟲をかばうシーンのイメージを意識していたのですが....わかんないですよね。

話の中で一番存分にできた..と思うのは第2話だったと思います。3話はほとんど時間がとれずに辛かったです。まともにできたのは2週間くらいでした。しかもフラッシュがやたらフリーズして...。
フリーズ対策として「名前をつけて保存」とか、シーンごとにわけておいて後からあわせる..のが効果的なようですが、とにかく5分置きくらいに固まるので、最後はヒヤヒヤものでした。
個人的に一番好きなシーンは2話の最後、夕日を皆で眺めているシーンです。犬たち(とイルカ)が自然の美しさに突き動かされて、初めて自分達の中にあるアートな感覚に気付かされた、そんな場面なのです。
あと気付いた人もいると思いますが、「おやぢ」の看板結構出てきます。あと自分の会社の自社ビルとか..全くなにやってんだろ。

山田耕作さん

この人は、なんなんですかね。オバQに出てくる「小池さん」のようないぶし銀な存在だと思っています。きっとこれからも登場してくるでしょう。彼を主役としたお話も頭の中にはあるのですが、優先順位をつけると後の方なのでちょっと..。ちなみに彼に関してもっと知りたい方は「パンフレット」を御覧下さい。

冒頭のぽんたが大空を見上げるシーン。自分の携帯の待ち受けにしてます。
夕日のシーンです。夕日見てるとなんか淋しい気持ちにもなりますよね。
山田耕作さん。しぶい演技で定評のある(?)知る人ぞ知るキャラであります。